坐骨神経痛に牽引を用いた安静は有効か?
エビデンス
その1
腰痛や坐骨神経痛に対して牽引を用いた安静臥床は無効だというエビデンスがあり、特に安静臥床には関節のこわばり、筋肉の衰弱、骨密度の低下、床ずれ、血栓塞栓症といった合併症を引き起こす危険性がある(★★)。http://1.usa.gov/Jxsprd
もう耳にタコができるほど繰り返していますけど、腰痛や坐骨神経痛だからといって安静に寝ていると、回復が遅れるばかりでなくさらに悪化する可能性もあり、時には命を落とす危険性すらあります。「腰痛には安静が第一」というフレーズをネット上から一掃したいものです。
解釈
坐骨神経痛・腰痛に「牽引」、「安静」、「牽引しての安静」いずれも効果がありません。
新しい腰痛の概念に基ずく治療が有効です。
このような実証研究によって得られた事実を元にして、再構成されました。それまでの患者さんや医療者の経験に頼る対処方法では、効果に再現性がなく却って快復を遅らせたり、慢性化させてしまうことが明らかになりました。