坐骨神経痛に安静は有効か?
エビデンス
その1
坐骨神経痛患者183名を対象に安静臥床の有効性を調査したランダム化比較試験によると、坐骨神経痛に対する安静臥床の有効性は認められず、椎間板ヘルニアがあっても安静の有無にかかわらず3ヶ月後には87%の患者が改善した。http://1.usa.gov/Wpxvge
腰痛に安静臥床は有害であることは周知の事実だったものの椎間板ヘルニアに伴う坐骨神経痛には安静臥床が必要だと考えられてきました。ところがこのRCT(ランダム化比較試験)によってその考え方は完全に否定されたことになります。同時に坐骨神経痛の自然経過は良好であることも証明されたわけです。
解釈
「誰が発信しているのか?」は重要ではありません。
その人、その団体が何を根拠に話しているかが重要で、その根拠が科学的根拠なのかどうかを確かめることが大切です。
「疑似科学」という科学を装ったものもあるので、取り扱いに注意が必要です。
新しい腰痛・坐骨神経痛の概念に基ずく治療が有効です。
腰痛・坐骨神経痛がどういうものか?
どういう症状がでるのか?原因は何なのか?有効な治療は?やってはいけないことは?どのくらいの期間で治るのか? 等々
ご存知でしょうか?
聞きかじった知識や自分自身の体験などの限られた情報を基に考えて、対処していませんか?
腰痛・坐骨神経痛が治らずに長引いている原因を自ら作ってしまっている可能性があります。
より真実に近い科学的事実に基づき考えることが重要です。
その上で、何をするのか自由に選択されると良いと思います。
このような実証研究によって得られた事実を元にして、再構成された新しい腰痛・坐骨神経痛の概念に基づく治療が有効です。