神経障害(坐骨神経痛)の検査
エビデンス
その1
若年成人の坐骨神経痛においては、SLR(下肢伸展挙上)テストを行ない記録する必要がある。脊柱管狭窄のある高齢者においては、SLRテストに異常が見られないことが多い(★★)。http://amzn.to/Hk8veA
SLRでヘルニアの存在が確定できるわけではありませんし、痛みを誘発させる検査は心理的に好ましくないのではないかとも思います。いずれにしても最近の腰痛診療ガイドラインではほとんど重視していません。
その2
神経障害の検査ではアキレス腱反射と膝蓋腱反射、足関節と母趾の背屈力、感覚に関する愁訴の分布に重点を置く必要がある(★★)。http://1.usa.gov/Ht6ICYhttp://1.usa.gov/HyhYli http://1.usa.gov/HvJ3Gv
これも最近の腰痛診療ガイドラインではあまり重視していませんが、稀に重篤疾患が潜んでいるかもしれませんので初期評価としてはありでしょう。特に知覚麻痺には気をつけなければなりません。
考え方
SLR(下肢伸展挙上)テストは感度が高く特異度が低い検査です。除外診断には使えますが、確定診断には使えません。
高齢者では感度も低いようです。
検査の目的は重篤な疾患を除外することです。症状の原因を特定するためではありません。麻痺には気をつけましょう。