寒いと痛みがでる??
エビデンス
その1
慢性疼痛患者558名を対象に痛みと天候との関係について調査した結果、寒い地方の住人だからといって疼痛レベルも疼痛頻度も高いわけではなく、天候が疼痛に影響を与える事実は見出せなかった。それは単なる思い込みに過ぎない。http://1.usa.gov/PTDMx5
気温が低く湿度の高い地域に住む慢性疼痛患者は、温暖な気候の地域に住む患者より症状が多いと考えられてきましたが、この迷信を打ち砕く研究が登場したことになります。
その2
慢性リウマチ患者18名の疼痛や機能障害などと患者が住んでいる地域の気圧・気温・湿度を分析した結果、患者の症状と気象条件との間に関連性は認められなかった。これまで天候が関節痛に影響するという結果が得られた研究はない。http://1.usa.gov/RNYAB5
これは「選択的関連付け」と呼ばれる現象です。すなわち、慢性関節炎の患者さんは、症状が悪化した時には天候の変化に気づくものの、症状が安定している間は天候を気にしないのです。症状が現れる時期は、痛みが和らいでいる時期よりも印象に残りやすいので、患者さんはその時に起こった偶然の出来事をよく覚えている可能性が高いというわけです。
新しい腰痛の概念に基ずく治療が有効です。
このような実証研究によって得られた事実を元にして、再構成されました。それまでの患者さんや医療者の経験に頼る対処方法では、効果に再現性がなく却って快復を遅らせたり、慢性化させてしまうことが明らかになりました。